2019年3月21日木曜日

有意味なモニタリングを行うためには…

 
モニタリングを書類仕事にしない! 
「モニタリングなくして目標達成に導くことは不可能」

モニタリングは、ご利用者本人への働きかけに留まらず、目標達成に向かうスタッフや家族、ケアマネジャーを巻き込んだ「モチベーション維持と向上」のために必要です。

「モニタリングは繰り返し書類を作成しなければならない機械的で面倒な作業」「指導・監査対策として書類を残すためにやらなければならない形式的な作業」と思っているならば、考え方を改めなければなりません。

ご利用者自身が目標を達成する主体になっていくためにも、モニタリングは定期的に繰り返され、リハビリテーションや機能訓練の成果や生活の変化、目標の達成度を相互で確認し語り合うことで、目標達成へのプロセスが意識されるようになります。

モニタリングが「著変なし」「維持」などと書類に記入するだけの机上の仕事になってしまうとモニタリングの持つ力を十分に発揮することはできません。

モニタリングをご利用者と共に行ってこそ、ご利用者と目標達成に向けてのプロセスの確認や成果を共有でき、有意味なモニタリングになるのです。

ただ「お変わりはありませんか?」と様子を問いかけるだけでは「特に変わりないよ」と返答されご利用者だけの主観評価のみでモニタリングが終了してしまいます。

その期間内にあったご利用者が忘れてしまっているエピソードやご利用者の感じられていない専門職の手応えなどを投げかけていくことで、ご利用者の生活の変化に対する感受性と目標達成への進捗を高めていくことに近づきます。

小さな生活の変化や手応えを共に喜び合うプロセスの場としてモニタリングがあるからこそ、目標達成のための意欲とやりがいがご利用者とスタッフに育っていきます。

適切なアセスメントによってご利用者固有の生活のあり様を具体的に捉え、目標設定することから出発できているならば、モニタリングにおいて「お変わりなし」や「著変なし」という言葉を使うことなく、どんな些細な変化であってもそれを有意味とらえることができるようになっていくでしょう。

(デイと介護の経営と運営Vol.31 「生活相談員の役割と鍛えるべき力 著渡邉 明子(株式会社楓の風)」より一部抜粋)

■デイと介護の経営と運営
https://daybook.jp/keiei.html

■在宅療養支援 楓の風
http://www.kaedenokaze.com/ 

【適切なアセスメントによって自立を引き出す支援について学ぶなら こちら】
https://www.tsuusho.com/active_participation/

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