2019年10月31日木曜日

大切な人・大切な生活・大切な人生…として関わる



介護は人とと深くかかわり合うサービスです。
物は、壊しても修理できますし、買い替えることもできます。
しかし、人の人生は修理できませんし、買い替えることもできません。

私たちが利用者に関わるということは、その人のお金(介護保険料自己負担分や自費負担分)だけでなく、限りある人生の時間を使っているということです。

「他の介護職員がかかわってくれたら、もっと有意義な人生が送れたのに…」 

と思われないようにしなければいけません。

「あなたが関わってくれたから、良い人生が送れました」
「あなたが担当してくれたから、楽しい生活にかわりました」

と言っていただけるような関りを目指しましょう。

私たちは、つい人を「色眼鏡」で見てしまいがちです。

そして、 
「短気な人」
「頑固な人」
「うるさい人」


など、その人に対して一方的なレッテルを貼りがちです。

認知症の人にしても「認知症」という部分に目が行き「認知症だから」とレッテルを貼ったり、決めつけたりしがちです。

世の中には、さまざまな病気があります。


「パーキンソン病の人」
「失語症の人」
「高次脳機能障害の人」


など、つい病気や症状に目を奪われがちですが、その前に大切な一人の「人」としてかかわることが大切です。

人の部分に視点を当て続け、


「○○のときは食欲が落ちて、食事が欲しくなくなるのは当然だ」
「記憶力が落ちて、今どこにいるか分からなくなったら、○○のような行動を取るのは、人だったら当たり前だ」


などというように、「人」としての視点で考えるようにしましょう。


<自立支援について学ぶ>


<管理者・リーダーが職員に伝えるべきことを学ぶ>

2019年10月25日金曜日

自立支援型デイへのはじめの一歩はアセスメント力アップ



介護サービス事業者・介護従事者は、自分らしく生きることができるはずなのに、老いや病気、障害によって自立性を発揮することができなくなってしまった利用者に対し、施設内外の資源を活かし、自立性を取り戻すことへと導けるよう、人生の過ごし方に寄り添うアセスメントを行えるようになることが必要です。

実際に自立支援に取り組もうとすると、ご利用者からは「夢なんてないよ」「人生もうたくさん」といった声ばかりが聞こえてきます。

そのような声に対し介護従事者は、アクテビティや行事などで寄り添い、つかの間の「笑顔」を引き出して対応してきました。

もちろんこれも成果の一つです。

しかし、「それなら(そんな支援なら)、ボランティアでも十分可能でしょう?」と指摘され、「非プロで対応可能」として昨今の介護報酬改定では、基本報酬の削減、各種加算の強化という結果となっているのです。

アセスメントを通じて利用者の「自分らしく生きる」目標を引き出し、支援していくことが求められています。

個人情報を拾い集めるだけのアセスメントでは自立支援に結び付く情報が不足するので、アセスメントを進化させなければなりません。

よって、善き成果を導き出すためには、まずは「アセスメント力を高める」ことから取り組むことが望ましいといえるでしょう。

【ケアの質と効果を高める!自立支援型デイの運営セミナー】
https://www.tsuusho.com/npo/active_participation/

2019年10月15日火曜日

ケアに必要な8つの視点


介護を提供する際には、さまざまな視点が必要となります。
その重要となる視点を8つ下にまとめました。


8つの視点それぞれを考慮した上でアプローチ内容を考えると、より高いレベルの認知症ケアケア・より広がりを持ったケア・より柔軟なケア・より豊かなケアが提供できるようになります。

ぜひ、それぞれの視点を十分理解して、より良いケアを実践してください。

① リスクマネジメント

以下の3つの分野のリスクに着目したマネジメントを行うことが大切です。
  • 利用者のリスクマネジメント
  • 職員のリスクマネジメント
  • 事業所(法人)のリスクマネジメント

② 本人中心のケア

本人中心のケアを考える上で「パーソン・センタード・ケア」の概念は大切です。また、ケアを提供するに当たって「インフォームド・コンセント」を行った上での「エビデンス・ベイスド・ナラティブ・ケア」を心掛けましょう。


③ 自立支援

「自己選択」「自己決定」「自己遂行」を本人にしていただく機会の設定や環境づくりを行いましょう。その際、本人の生活歴、性格、身体機能などに留意した支援内容であることが大切です。

④I C F

ケアアを提供・評価するときは「ICFの視点」からのアプローチが大切です。機能・活動・参加に対するケアについて、本人の状況(能力)や好み(性格)に合わせたケアになっているかどうかを今一度、考えてみましょう。

⑤ 活動範囲の拡大

豊かな生活の実現を目指す上で「活動範囲の拡大」はとても重要です。活動は身体面・精神面・社会面と3つに分けることができます。本稿では、これらに着目した活動範囲の拡大について考えてみます。

⑥ マズローの欲求段階

マズローの欲求段階説は介護の分野で有名な理論です。この理論の視点から、人間が持つ各欲求の内容と段階を理解し、スムーズかつ効率の良いケアを心掛けることで、サービスの充実化を図りましょう。

⑦ 介助の5要素

介助は5つの要素「量・方向・スピード・タイミング・場所」を構成することによって1つの形として成り立っています。一つひとつの要素を見直すことで、より良いケアを目指しましょう。

⑧5つの3 [ 社会、生活、環境、面、間 ]

本人のQOLを高める上で重要な視点を「社会、生活、環境、面、間」の5つに分類し、さらに細かく3つに区分しました。ケアプランを作成する際には、こういった視点に着目した内容を盛り込むことが大切です。

<新しい総合的認知症ケア研修会で学ぶ>
https://www.tsuusho.com/new_ninchisyokea/

2019年10月1日火曜日

職員が辞めない働きがいのある職場は、どのようにつくっていけばいいのか


 (参考:デイサービスの管理者&リーダーVol.50)

それは、「活気ある職場をつくる」こと

→常に「テンション」を意識するということ

■「テンション」と「モチベーション」の違い

「モチベーション」
→行動に対する意味付け。「何のためにやるのか?」自分自身の中に明確に意味付けがあれば下がることはない。モチベーションが下がるということは、意味付けを間違っているということ。

「テンション」
→日々変動するのも。体調や出来事に影響を受けるもの。


テンションが下がった状態のままでは、仕事はうまくいきません。
逆に、テンションが上がった状態だと仕事はうまくいくようになるということです。

そして、テンションを上げる即時効果の高いものとして「ハイタッチ」が有効とされています。

これを毎朝、職員全員でやると、職場が一気に明るくなります。

しかし…これを実施・継続するのに問題となってくるのが、職員間での温度差です。

ここで考えなければならないのが、

全員が同じ理念のもと同じ決めた行動ができない組織に、サービスを提供する対象者にいったい良質な何が提供できるのか。

ということです。

介護はチームケアです。
一人でも目指す方向が違う人がいれば、良質なサービスは提供できません。

皆さんの事業所では、この簡単で当たり前だと思うこと…全員で本気で実践できますか?

<この本をもっと詳しく見る>
https://dayshop.biz/products/detail/258

<管理者・リーダーが知っておくべきマネジメントを身につける>
https://www.tsuusho.com/management/